残照身辺雑記

日々の出来ごとや感じたことなどのあれこれを記録します。

紅葉の平等院を訪ねました 京都宇治で同級会です

いつもは日帰りの同級会が今回は泊りがけになった。宇治川河畔の趣のある古びた宿の1泊2日である。著名な実業家のかつての別邸とのこと。建物は、昔のままの様子で、手が入っていない分、今や民宿風といった佇まいである。

傍らを流れる宇治川に水鳥の群れが浮かんでいる。京都南郊の宇治は、古の平安貴族が別荘が営んだという景勝の地。「源氏物語」の「宇治十帖」の舞台。今風には源氏物語の"聖地"である。

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関西在住の同級生の会である。7名が参加。いつものメンバーから3名少ない。欠席の理由は旅行・仕事・家族の事情。それぞれ忙しくしている。学部入学の23歳から80歳の今日まで57年の付き合いになる。お互いの生き様のことはよく分かっている。

従って話題はいつも代わり映えはしない。健康維持とフレイル。互いの日常。仲間の消息。他愛のない時事問題等々。それぞれが作り上げた世界で生きている。今更何かを影響しあうこともないし、競い合うこともない。互いの思いを披歴しあう。旧交と息災を確かめ合って夜が更けた。

次の朝は宇治観光に出発。宿からは宇治の観光スポットの宇治上神社平等院が徒歩圏である。ちょうど紅葉の真っ盛りで大勢の人々が訪れている。

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最初は、宇治上神社。山門の美しい紅葉が迎えてくれた。

宇治上神社世界遺産古都京都の文化財』の構成資産17件の1つである。

創建は古く不詳。磐座信仰に起源があるとする説があるとのこと。

 

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宇治上神社の本殿です。拝殿とともに国宝に指定されている。

 年代測定の結果、本殿は平安後期1060年頃の造営で、現存する神社建築としては最古のものと判明したという。

1052年平等院が創建されると、その

鎮守社となったものと考えられています。深いつながりがあるのですね。

つぎは 平等院です。美しい紅葉の庭園が迎えてくれます。ここ平等院も、世界遺産古都京都の文化財』の1つです。

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平等院の始まりは、9世紀末、光源氏のモデルとされる左大臣源融がこの地に営んだ別荘が、時を経て、摂政藤原道長の別荘「宇治殿」になり、その没後、1052年に寺院に改められたことにあるという。

史実と物語が混然となって迫ってきます。

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国宝鳳凰堂が阿字池に優雅な姿を映しています。

創建の1052年は釈迦入滅2000年。正に末法元年。その優雅・端正な姿には、人々の極楽往生への願いが込められているといいます。

平安後期の京都は末法の世。来世の救済を求めて大規模寺院の建設ラッシュ。しかし、それらの伽藍堂塔は、兵火や災害で失われてしまい、残っているのは平等院鳳凰堂のみであるという。平安貴族文化の貴重な証人なのです。

昼前には参詣が終わって、平等院表参道を散策。参道には、宇治茶の名店・老舗や土産店、飲食店が並んでいて、大勢の人でにぎわっています。名物の宇治茶そばの店に入って、各々、ニシンそばとザルそばを注文、美味しく食事のあと解散となった。