立冬の木々は冬支度 樹木ウオッチング;先ずは樹木の名前を知ろう
立冬というが少し歩くと汗ばむ陽気だ。今年は暖冬の予報。それでも散歩コースの木々はそれぞれに冬支度を始めている。
街路のケヤキは色づき始めたと思うとあっという間に落葉してしまった。
冬の備えに一番乗りだ。
先端の細い枝までが空に向かって思い切り真直ぐ伸びているのがよく見える。
公園のユリノキはオレンジとイエローの葉がきれいなまだら模様を作っている。
一目で外来種と思わせる整った樹形が高く伸びて美しい。
北アメリカ中東部が原産で明治の始めにもたらされた種が始まりという。
夏の間は木々はどれも青々としていて区別がつかない。
秋から冬への今の時期は少なくとも落葉樹と常緑樹の違いがはっきりしてくる。樹木の種類を知るには良い季節かもしれない。名前が分かればウオーキングの楽しみが増すだろう。
シイ、カシ、ナラ、ブナ、クス・・どれも名前は馴染み深いが、さて区別はというと見当がつかない。樹木の名前は似たようなものが多くて、おまけに姿かたちもよく似ている。混乱してしまって、結局、簡単な木々の見分けさえできないことになっているのだろう。
樹木の名前を覚えるのに何かいい方法はないものだろうか。植物学的には樹木は「科」→「属」→「種」と分類されるというが、これをマスターするのはとても無理。それで実際的なのは、誰にでもわかる特徴をもとに分類して、種類を知るのがお勧めとのことである(感動樹木HP、life-info.link などより)。
常緑樹と落葉樹、針葉樹と広葉樹は誰でも区別がつく。日本には約2,200種の樹木があるが、生態的には常緑又は落葉の2区分、形態的には針葉又は広葉の2区分になり、従って樹木は2区分✖2区分=4区分に分類されることになるとのこと。その区分は;
常緑針葉樹:この種類は少ない。アカマツ、クロマツ、スギ、ヒノキ、モミ
落葉針葉樹:この種類は非常に少ない。カラマツ、イチョウ、メタセコイア
常緑広葉樹:この種類は多い。クスノキ、シラカシ、アカガシ、マテバシイ
落葉広葉樹:この種は非常に多い。ブナ、クヌギ、コナラ、ケヤキ、コブシ
樹木ウオッチングの初心者は、先ずは、初めに、日本の広葉樹のメインになっている4種類の樹木をしっかりと抑えることから始めたらよいとのこと。その4種類とは;常緑広葉樹のシイとカシ。落葉広葉樹のブナとナラ。これなら何とかなりそうだ。
ちなみに日本の森林面積の分布は、50%が針葉樹林、40%が広葉樹林、10%が混合林で、そのうち常緑広葉樹林が約6%、落葉広葉樹林が約35%を占めているとのこと。