残照身辺雑記

日々の出来ごとや感じたことなどのあれこれを記録します。

10連休日記 後半編(2)長い休みが"風と共に去って"日常が帰ってきた

定年退職から16年になるが、仕事はやっているので”定年後”を知らない。10連休は”退活”?の機会かもしれないと普段とはギアを上げて過ごしてみたが退活?にはなりそうにない。”定年後”はやはりスローライフということか。

連休最終日の午後、NHKBSで"風と共に去りぬ"が13時から17時まで4時間ぶっ通しで放映があった。連休の終わりに丁度いいとのんびり鑑賞した。これまでも何度も見ている。テレビで字幕Full-version版をNon-Stopで見るのは初めてである。劇場でも見ていると思うが、TVとごちゃ混ぜになってはっきりしない。

字幕に1939年製作とある。クラーク・ゲイブルとビビアン・リーの生き生きとした主人公。彼らに勝るとも劣らない第三の主人公主題曲"タラのテーマ"。甘美でしかも希望に満ちたメロディが胸に迫る。全てが素晴らしい。80年前の映画とは思えない。

理解できない場面もある。アシュレイが銃で撃たれて負傷する秘密の会合。何が語られ、何があったのだろう?もう一つは、メラニーが、重傷のスカーレットの様子を尋ねるバトラーに、スカーレットが生死の境で”レット”と呼び続けていたことを教えない場面。なぜ教えなかったのだろう?小生のような、時代背景がよく判っていない者、そして、女性心理に不案内な者には、映画は少々舌足らずである。

原作の小説を読んでみたいところだ。そういえば、遥かな昔、同学の女子達がアシュレイ派vsレット派で盛り上がっていたことを思い出した。ミッチェルの「風と共に去りぬ」を読むのが当時一種ファッションであったように思う。勿論男子にでる幕はなかった。

かくして、タラのテーマの主題曲が、その圧倒的な力で、スカーレットの時代も、我々の昔の想いも、すべてを飲み込んで押し流していく。

久しぶりの出勤である。何も考えなくても、こなすべき仕事が待っている。安定した日常が帰ってきた。有り難いことである。受話器に「**様に電話して下さい」と附箋が張り付けてある。少し苦手な関係先の担当者の名前だ。心して仕事を始めよう。