残照身辺雑記

日々の出来ごとや感じたことなどのあれこれを記録します。

秋の味覚 渋皮煮には丹波栗をどうぞ!

地元に住んでいると気づかないが"丹波栗"は全国に名を馳せるクリの断然のトップブランドであるという。地元といっても本場の篠山には車で1時間はかかるが・・・。

秋になると決まって"渋皮煮"を作る。妻によれば良いクリが手に入るからだという。"渋皮煮"は手間が掛かる。失敗しないように注意が要る。大粒で品質の良いクリと慎重さが決め手らしい。色々経験するうちに、篠山の栗に行き着いた。

今年もシーズンになったので出かけることにした。店に着くと「今日は早かったです

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ね」と店主が声をかけてきた。いつもは昼前なのが10時頃に着いたのだ。

今年の天候の話しや出来具合の様子などひとしきりあって、

「丁度選別が終わったところで早めに準備しておいてよかった」と言いながら、商品を並べてくれた。

今では顔見知りになって前日に様子を聞いて連絡しておくと準備しておいてもらえるようになったのだ。

クリの用事が早く済んだので、街を散歩して、食事をして帰ることにした。篠山は年に数回は来ている。昔に比べると随分きれいにあちこち整備されて見違えるようになった。旧篠山藩の城下町なので古い町並みや史跡など見どころは多いし、丹波産の産品の買い物も楽しみだ。今日は平日で人出は少ないが、休日になると観光客で大賑わいになる。特に今の季節は

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秋の礼祭や食のイベントなどの行事が盛り沢山である。小さい町なので1日観光に丁度良い。

篠山市の最近の話題は市名の変更問題である。

篠山市丹波篠山市に変更するという。

これを問うために市長が辞任して、自身の信任と市名変更の賛否を問う住民投票が来月に行われるという。育ててきた"丹波ブランド"の物産が篠山市の特産品であることをアピールする狙いがあるらしい。

篠山市の「丹波黒大豆」「丹波栗」「丹波山の芋」「丹波松茸」「丹波茶」「丹波焼

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などは、特産の "丹波ブランド"として知名度が高く、地域振興、地域観光の目玉になっている。

一方で"篠山"と"丹波"の結びつきが、必ずしも高いとは言えないのが悩みとのこと。

更に、周辺地域との競合の問題もありそうだ。 

篠山市は1999年4月に旧多紀郡の4町が合併して誕生したが、その後周辺の町の合併が進んで、現在では、丹波市京丹波町丹南市などと境界を接している。

これらの市の名前は、ほとんど直接的に"丹波ブランド"品の産地であることを表すことになる。結果としてブランドの"差別化"の機能が曖昧なことになっている。

市名の変更と共にブランド名も「丹波篠山黒大豆」「丹波篠山栗」になるのだろうか。産地間の競争でもブランド戦略は極めて重要だ。自然発生的な素朴な地域名ブランドでは禍根を残すこともあるだろう。地域の名前には歴史的な背景が備わっている。地域名をブランドにするには"差別性"など色々苦労がありそうだ。

何れにしても、顧客の満足と信頼を得ることが大切。丹波篠山の産品がいつまでも高品質で素晴らしくあって欲しいものだ。渋皮煮が毎年美味しくできるように!