登山のつもりで大野山へ出かけたが、登山口の駐車場が見つからず、山頂までのドライブになってしまった。大野山の山頂は、猪名川町が経営する「大野アルプスランド」という自然公園になっていて、天文台、キャンプ場、野外ステージ、アジサイ園、スポーツ広場などが整備され、車で行けるのだ。
広い駐車場に車を停めてさっそく頂上を目指す。標高差30m、距離200m、所要時間5分の登山?になった。頂上は広場になっていて、中央に三角点の標柱、四方に展望案内板とベンチがある。すぐ下に天文台が見えている。360度の眺望が素晴らしい。
山頂の広場では野鳥観察のグループの人たちが、大口径の望遠レンズを付けたカメラを構えている。タカの渡りを撮影するのだという。バードウオッチャーには秋の大切なイベントという。この日は10月の始め。渡りの季節は終わりに近く、あまり期待はできないとのこと。
タカの仲間の「サシバ」と「ハチクマ」は、春、本州北部に渡ってきて、子育てをしてから、9月から10月にかけて、日本列島を縦断して、越冬地のインドネシア・フィリピンに向けて渡りをするという。その数は少なくとも数万羽とされる。
渡りには決まったコースがあって、白樺峠や伊良湖岬が有名な通過点で、盛期には日に数千羽が観察されるという。近年は9/24がピークになることが多いとのこと。
近畿地方の渡りのコースは、はっきりしないが、白樺峠から琵琶湖、淡路島、鳴門山を経由して四国・九州に向かうものと、伊良湖岬から紀伊半島を越えて、四国・九州に向かうものがあるとされている。大野山は渡りのルートに当たるのだろうか。壮観というタカの渡りをいつかは見てみたいものだ。
大野山は手抜き登山になったが、何はともあれ北摂山系4峰目の登頂となった。妙見山周辺の4峰と合わせると、2年で計8峰に登ったことになる。残りの高岳、剣尾山に登頂すれば、目標にしていた”近隣10山登頂”が達成になる。残った2峰は中々手強そうだ。
日帰り登山を始めて2年。始めたころは、体力も気力も大丈夫だったのが、80歳を迎えて、衰えを感じるようになった。この歳では、運動やトレーニングを続けても、体力維持は無理。残念ながら衰える方が勝っている。持久力はそこそことしても、バランスや瞬発力が問題。安全第一。ゆっくり登ることにしよう。
下山の前にアルプスランドの遊歩道を歩いた。天文台の周りを回るようになっていて、アップダウンが殆どない快適な散歩道だ。
歩道沿いにクリの木が多い。
栗の実が歩道に沢山落ちているので、栗拾いをしながらの散歩になった。
歩くうちに、ポケット一杯になった。持ち帰って、茹で栗にして、美味しく頂戴した。