残照身辺雑記

日々の出来ごとや感じたことなどのあれこれを記録します。

永田和宏著「あの胸が岬のように遠かった」のこと

ブログの更新が50日も滞っている。自分としてはこのままフェイドアウトにするつもりはない。理由は極度の繁忙のためで、なかなか記事を書く気分にはなれないでいる。この年にして”仕事上の繁忙”である。有難いというべきか? 今朝の新聞の書評欄に「あの胸が…

晩春の味覚 京都西山大枝の京タケノコ

春は足早というが、4月は早や月末。芽吹きの色にぼんやりと笑っていた山は、すっかり鮮やかな緑に変わった。若葉の山々は夏を迎える気配に満ちている。 ブログ記事の更新が途切れている。何とか繋がねばとPCに向かう。ネタがない訳ではない。桜のこと、ワラ…

花冷えの年度替わり

3月31日はかねて予約の認知機能検査の受診日。75歳以上の高齢者に、免許更新のごとに、認知機能の検査が義務つけられるようになって、2回目の受診になる。先ずは、今日が"2022年3月31日の木曜日"であることを忘れないようにと、言い聞かせながら、会場の…

悲憤慷慨・切歯扼腕 もどかしい弥生三月。行き着く先は・・・?

弥生三月。草木がますます元気になる月というが、気分はすぐれず元気が出ない。核大国による脅しと暴虐。対するに、悲憤慷慨・切歯扼腕しかない現実。もどかしさが募るばかりである。行き着く先は「核抑止力」?それとも?厳しい選択が迫られる。 冷戦中に米…

読書雑記帳 (14)罪と罰/ドストエフスキー(江川卓訳・岩波文庫)ウクライナ侵攻の日に

「罪と罰」を読み終えて日にちが経ってしまった。忘れないうちにと感想を書き始めた途端に、ロシアのウクライナ侵攻である。大国と指導者。政治体制と歴史感。地政と経済。諸々が孕むものの重大性・危険性を改めて思い知らされた。マグマは、時として正当化…

早春賦 春に角ぐむスイセン

立春を過ぎて暦の上では春。まだ寒さは続いている。東京は雪に警戒とか・。この時期walkingは、冷たい風に吹かれることが多い。そんなとき、自然に、独り言するのが"春は名のみの風の寒さや・・"の一節。立春をうたった「早春賦」は、この時期の季節感"春…

読書雑記帳 (13)豊饒の海  春の雪・奔馬・暁の寺・天人五衰(新潮文庫 全四巻)/ 三島由紀夫

「豊饒の海」を読んだ。年末年始にゆっくりと長大作をが動機。たまたま図書館で"宝塚歌劇団で舞台化された文学作品"という特設のコーナーをやっていて、「赤と黒」「戦争と平和」「嵐が丘」「アンナ・カレーニナ」などと一緒に「豊饒の海」全4巻が並べられ…

積雪の日 

未明からの雪がまとまった積雪になった。昼過ぎまで小雪がちらついて、道路まで白くなっている。元日早々の積雪を皮切りに、雪の日が多い。もう4回?ぐらいになる。長期予報では”寒さが厳しい冬”とのこと。當り!ということらしい。 故郷富山の冬を思い出した…

成人の日 裏六甲山遠望

公園の高台からの眺めです。正月気分もやっと抜けて、ウオーキングもコース本来のゴール地点に到達です。最後の石段173段を完登。サボり癖になりそうなところを克服!気持ちのいい快晴だが眺めはスッキリしていません。冬にみられる薄い霧を「冬霞」というと…

雪の元日

今年はWhite New Yearになった。目を覚ますとうっすらと雪化粧。雪の新年である。 元日の朝は何かとあわただしい。お雑煮。分厚い朝刊。年賀状。ニューイヤー駅伝。いつもの朝とは少し違う。 お雑煮を済ませて、先ずは雪景色を撮りにwalkingに出かけた。薄曇…

冬至の柚子湯

今日は冬至。またの名は一陽来復の日。短日に向かっていた太陽の運行が、この日、陰の極に達し反転、陽気に向かいます。即ち「陰の気が極まって陽の気にかえる」の意。 ここから日が長くなり始めて、暦の上では、冬至は「冬が終わり春が始まる日」「干支が替…

初雪の朝

寒波来襲です。今シーズンの初雪になった。朝は辺り一面がうっすらと白くなっていたが午前のうちに消えてしまった。庭の隅の残雪と近くの山々の雪化粧です。 今日は年賀状つくり。昨夜から始めて文面と宛名の印刷が昼までに終わった。Word に標準装備されて…

師走の小春日和

12月にしては穏やかで暖かい。こんな日よりが小春日和だったかな? 念のためと調べると、小春とは、旧暦の10月のことで、この頃の気候と陽気が春に似ているための、異称であるとのこと。なので、小春日和は「10月らしい空模様」の意味で、転じて晩秋から初冬…

読書雑記帳 (12)人新世の「資本論」 斎藤幸平著(集英社新書)

「人新世の『資本論』」を読んだ。30万部超という話題の書である。経済・哲学・思想系の堅くて難しそうな書物がベストセラー!何故だろう?図書館に入っていたので、2か月待ちだが、興味本位で予約した。多分歯が立たない・・。読んで損はないだろう。 地球…

コロナ明け?の11月

街路樹の色づきが一層進んだ。11月に入って穏やかな日和が続いている。新規感染者数が一段落。非日常も終わりが近いのか?はたまた小康に過ぎないのか?他国での再拡大のニュースも相次ぐ。普通の日常が戻って欲しいものだ。 ショックなことがあった。石油ス…

街路樹のケヤキが色づき始めた

10月に入ったが暑い日が続いている。walkingではしっかり汗をかいてしまう。それでもwalkingコースの街路樹はうっすらと色づき始めた。橙色のケヤキと黄緑のエノキのグラデーションが美しい。週末にはこの時期本来の寒さがやってくるとのこと。秋が深まって…

秋分の日 彼岸花が満開です

今日は彼岸の中日。気持ちのいい青空になったので、彼岸花の撮影です。秋分の日に合わせるように彼岸花は満開。秋の日差しに真っ赤に輝いています。 ヒガンバナの開花日は毎年狂いがとても少ないです。ヒガンバナはどうやって開花の時期を決めているのでしょ…

読書雑記帳 (11)日の名残り/カズオ・イシグロ

「日の名残り」を読んだ。ノーベル賞作家カズオ・イシグロの代表作である。それにしても気になるタイトルである。原題は"The Remains of the Day"。美しくかつ意味深長・・。それは一日の終わりのことなのか、はたまた人生の終章のことなのか?作家は何を語…

暑さと熱気の夏が往く

久しぶりにブログを更新。暑い夏と五輪の熱気ですっかりご無沙汰となった。 珍しい二連台風がやってきて夏の暑気と五輪の熱気を道ずれに通り過ぎた。暑さも熱気も収まった。夜の寝苦しさから今朝は解放された。Walkingの足取りも軽い。気温低下の効果は絶大…

フウランが美しく咲いた 小暑末候「鷹乃学習」(7/17~7/21頃)

関西だけが遅れていたが、それでも少し早めの梅雨明けとなった。青空が広がって美しい夏模様である。しかしCorona自粛は継続中。夏の楽しみは封印されたままで晴れ々した気分には程遠い。 夏一番の美味は天然アユ。清流を目の前にしての アユ料理。絶品です…

読書雑記帳 (10)アンナ・カレーニナ/トルストイ(木村浩訳)/新潮文庫 

ロシア文学をすすめられた。カラマーゾフというが、ハードルが高そう。それで、先ずは、トルストイからにした。図書館は入館停止が続いて、貸し出しは、伝票での依頼と窓口での手渡しのリモートである。本選びもままならない。 書物や書物や文章の冒頭にある…

夏至の空にビワの実が映えています 夏至初候「乃東枯(なつかれくさかるる)」(6/21~6/25頃)

コロナ自粛が続いて外出はいつものwalkingのみ。気持ちのいい日和に街路樹のビワの木の実が鈴なりです。夏至の日差しは強いが日陰では風が涼しい。梅雨前線は未だ南の海上。本格的な雨はまだ見ない。 梅雨の季節はシロギス釣りのシーズンである。繁殖期のこ…

アジサイの季節です 芒種次候「腐草為蛍」(6/10~6/15頃)2回目のワクチン接種のが終わった

アジサイが盛りです。今年の梅雨は今のところカラ梅雨模様。梅雨明けにはまだ1か月以上。このまま平穏であって欲しいものです。芒種次候の「腐草為蛍」は蛍が飛ぶ頃の意。暑さで腐った草が蛍になると昔の人は考えたのだそうです。 2回目のワクチン接種が終わ…

読書雑記帳 (9)夜明け前(第一部・第二部)/島崎藤村

「木曽路はすべて山の中である。」の書き出しが余りにも有名な島崎藤村の"夜明け前"。一部・二部各上下合わせて文庫本4冊の長編であるが、-息を継ぐ間もなく、頁をめくるのがもどかしい-の形容が大げさでない夢心地のままに読了した。とても素晴らしか…

一回目のワクチン接種を受けた 立夏末候「竹笋生(たけのこ生える)」(5/15~5/20頃)

立夏末候「竹笋生(竹の子生える)」。"たけのこ"は夏の季語だそうです。季語は季節を先取りするイメージ。なのに3~4月が旬の竹の子が夏の季語とは意外でした。 昨日は一回目のワクチン接種の日。曇り空の中を接種会場へ出かけた。保健センターの入り口…

サクランボが色づいた 立夏初候「蛙始鳴」(5/5~5/9頃)夏の始まりです

立夏を迎えて夏がスタートです。しかし二年続けての自粛連休。五月晴れの気分とはいかない。おまけに、連休前に図書館に行くのを忘れてしまった。 キス釣りはシーズン入り。しかし、釣り場は県境超えになるのでお預け。ワクチン接種の予約の受付が始まった。…

読書雑記帳 (8)嵐が丘/エミリー・ブロンテ

エミリー・ブロンテの「嵐が丘」を読んだ。モームが世界十大小説に選んでいる超有名作品。魅力的なタイトルに誘われて読み始めたのだが、噛み応え十分、ブロンテが自在に繰りだす愛と復讐の世界に翻弄されることになった。 イングランド北部ヨークシャー地方…

読書雑記帳 (7)膨張宇宙の発見/M.バトゥーシャク著

20世紀の初頭までは、宇宙は、即ち「天の川銀河」であるとされていた。W.ハーシェルは、恒星の位置や明るさを観測して、天の川銀河の星々は、円盤状に集合した構造をしており、太陽がほぼその中心に位置していることを示した。1800年頃にハーシェルが描い…

清明次候(4/9~4/13頃)「鴻雁北」 

爽やかな春の日のWalkingです。風と日差しが気持ちいい。春分から清明へ。72候では「鴻雁北(冬鳥が北へ帰るころ)」とある。 季節の主役は桜から若葉へ。 ケヤキの若葉が鮮やかです。 遅咲きの山桜が最後の華やかさです。 クヌギの芽吹きが始まっている。 …